着物の柄に込められた願いとは?男の子編
宝塚市の写真館、スタジオオレンジモンテシートの伊川です。
お宮参りや七五三でお着物選びは楽しいですが、迷ってします事もありますよね。
まず、好きな色から選ばれる事が多いですが、その後何点か選んだ中から絞り込む時に
お着物の柄から決定してみていかがですか?
お子さんのお着物には柄に願いが込められて作られていることが多いのです。
今回は、そんな柄に込められた願いをご紹介したいと思います。
一番多い柄は、鷹と兜
◎鷹・・・出世・大成を願う柄
鷹の目は遠くの獲物を見ることができることから、「物事の本質を見抜く力や広い視野を持つように」
という意味があるとされています。
鷹の鋭い爪は一度掴んだ獲物を逃がさないことから、「一度掴んだ運や幸運を離さないように」という意味があります。
鷹は昔から支配者階級と馴染み深い生き物であり「出世や大成の象徴」でもあります。
◎兜・・・邪気、厄から子供を守る
子供の大切な頭を守ることから邪気や災難から守ってくれる象徴です。
きらびやかで美しい兜は権威の高い者のみに許される装備品でありましたので、そんな兜をつけられるような人物に育ってほしい
「出世してほしい」という意味もあります。
また兜の絵柄は「一家を守るお守り」としての意味合いも込められています。
◎龍・・・出世、飛躍
龍は想像上の生き物ではありますが、古代中国では全ての生き物の祖先とされ、大変縁起のいい生き物だとされています。
龍が天に昇り、飛翔する姿から「出世」や「飛躍」という意味があるとされています。
また、龍は干支の辰であることから、辰年の男の子に縁起が良い柄として選ばれる方も多いです。
準主役の絵柄たち
◎軍配・・・リーダーシップ、知力、決断力、行動力
軍配は武将が厚く信頼する軍司が持つものでした。
軍配の絵柄はリーダーシップを意味し、知力、決断力、行動力といった願いが込められています。
「先頭に立って人を動かしまとめるように成長してほしい」という願いが込められています。
また、「自分の力で采配を振るい、道を誤ることなく成長してほしい」という意味もあります。
◎熨斗(のし)・・・長寿、人とのご縁
熨斗とは献上されるほどの貴重な食材である鮑を薄く剥がして引き伸ばしたものを紙に挟んだもので、
「伸し(のし)」という言葉に由来します。
お祝い事には欠かせない柄で、多くの場合メインの他の絵柄と合わせて使われています。
たくさんの熨斗が重なる束ね熨斗の柄は、「多くの人からの祝福を受けていること、またその人達との絆」
という意味があるとされています。
また、細長い形状から、「長寿の象徴」でもあるおめでたい文様でもあります。
◎宝舟・・・一生物に困らない
宝船は新しい旅立ちや門出を表す柄で、「これからの人生の希望の門出を祝う」という意味があります。
また、船には沢山の米俵や宝物が乗っていることから、「一生物に困ることがありませんように」という意味も込められています。
◎松・・・長寿、威厳
四季を通じて葉が青々として姿から、「長寿」「威厳」という意味があります。
神聖な絵柄とされていて、他にも「子孫繁栄」といった意味もあります。
着物選びに迷ったら柄も見てみましょう!
お子さんが、どのように成長してほしいかを着物に願いを込めるとお写真を見た時に思い返される事と思います。
そしてそのお写真を見ながら、お子さんに思い出話をしてくださいね。
その親の願いが、お子さんの心にお着物を通じて届くと思います。