着物に込められた願いとは? 女の子編
宝塚市の写真館 スタジオオレンジモンテシートの伊川です!
前回、男の子着物によく使われる柄の意味をお伝えいたしました。
参考にして下さいましたか?
お待たせいたしました! 今回は、女の子編です。
女の子の着物には桜や梅、牡丹に芍薬、薔薇と百合などなど 華やかな花たちが多く柄に取り入れられていますね。
牡丹と芍薬の違い、分かります?
簡単に言うと大輪は牡丹、茎がすっと長く小ぶりな方が芍薬なんですよ。
また、桜などは枝を描かず花のみが柄に入っているものでしたら年中着用可能なんです。
ですから、どんどん可愛い桜柄のお着物を着てくださいね。
では、他にどんな柄や意味があるのか見て参りましょう!
鞠(まり)
蹴鞠が貴族の遊びであったことから、高貴さや品を表すものとされています。
玩具は子供にとって大切なもの、時々見かけるでんでん太鼓や駒などの柄もどこに行っても
寂しくないようにお守りとして持たせたようです。
鈴 (すず)
神社でお参りする時、鈴を鳴らして神様に呼び掛けるために鳴らします。
音は邪気を追い払い、神や縁起のよいものを引き寄せると言われており、お守りの意味も含まれています。
鼓(つつみ)
音が「よく鳴る」と物事が「よく成る」をかけて、女の子の美しい成長に願いを込めています。
御所車・花車(ごしょぐるま・はなぐるま)
礼装用着物の伝統の柄としてよく使われいるので、男の子の初着にも御所車を見ることがあります。
御所車は貴族の乗り物として気品ある文様とされ、車(車輪)のみも柄として使われます。
この御所車にたくさんの花を飾ったのが花車です。
熨斗(のし)・束ね熨斗(たばねのし)
束ね熨斗は、人と人とのご縁や絆に恵まれることを表しています。
周囲の人たちからたくさんの祝福を受け、幸せを分かち合って欲しいという願いが込められています。
糸巻き(いとまき)
糸巻きから長く伸びる糸の途切れない様子から、長寿や子孫繁栄を意味していると言われます。
鱗(うろこ)
三角形の連続する様子を魚や蛇の鱗に見立てて、この名がつけられました。
三角は魔よけや厄よけの意味で使われるようになり、厄年に鱗文様の長襦袢を着る習慣が残っています。
蝶(ちょう)
形や生態を変え変身をする蝶は、不死不滅を表すとされ美しい成長を遂げるようにと
女の子のお宮参り着物に使われてきました。
また武士の紋章や家紋にも使われるのは、戦場でのご加護や長く続いていく家系を願いが込められています。
いかがだったでしょうか?
意味がわかると、”へえ〜”、”ほー、そうなんだ!”と驚く事もあります。
今度、着物の柄をじっくり見てみてくださいね。